2014年6月23日 18:33 投稿者: 美雲このは

第7回:エディタを使ってみる!

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原作:汐華先生 絵:望月水奈/ad-manga.com

 

前回はコマンド入力のちょっと深い操作を学びました。周りに知らない人がいたら、少しは自慢できるぐらいになっているのではないでしょうか。今回は、ターミナルソフトから、直接ファイルを作成、編集する、vi(ぶいあい)エディタを学んでいきましょう。これを使いこなすことができれば、お!コイツできるな!と思われますよ。

まずは、ターミナルソフトでサーバにログインした状態から、viエディタで、「test.txt」を作成してみましょう。

 

viエディタを起動する時は、

[crayon]
vi “ファイル名”
[/crayon]

と指定します。では、実際に、viエディタを起動してみます。

[crayon]
[localadm@test ~]$ vi test.txt
~
~
~
“test.txt” [New File]
[/crayon]

このような画面がターミナルソフト全体に表示されましたね。
これが、viエディタの画面です。

viエディタには、2つのモードがあります。
1.コマンドモード:ファイルの保存、コピー&ペースト、viエディタを終了などを行うモードです。
2.挿入モード:ファイルに文字を挿入、変更、削除をするモードです。

 

コマンドモードから、挿入モードに切り替える方法は、幾つかありますが、まずはカーソルの左から入力開始する「i」を入力して、挿入モードにしてみましょう。

[crayon]
~
~
~
— INSERT —
[/crayon]

 

画面の下に、「INSERT」と表示されましたね。これが、挿入モードに切り替わった状態です。
では、「hello world」と入力してみてください。

[crayon]
hello world
~
~
— INSERT —
[/crayon]

いま入力した文字をテキストファイルとして、保存してみましょう。
挿入モードから、コマンドモードに切り替えをする「Escキー」を押します。

「INSERT」の文字が消えましたね。これがコマンドモードの状態です。
コマンドモードに戻ると、矢印キー(←、→)で、左右に移動することができます。

では、次に、「hello world」の間に、「my」を追加してみましょう。
コマンドモードの状態で、「world」の「w」の箇所まで、カーソルを移動します。
ここで、挿入モードの「i」を入力し、「my 」を入力します。

[crayon]
hello my world
~
~
— INSERT —
[/crayon]

追加できましたね。

 

もし、ここで間違った文字を入力してしまった場合、一度「Escキー」を入力して、コマンドモードに切り替えて、一文字削除する「x」を入力します。その後にもう一度、挿入モード「i」を入力して追加することができます。

では、保存をしてみましょう。「:w」を入力します。

[crayon]
hello world
~
~
“test.txt” [New] 1L, 12C written
[/crayon]

これで、「test.txt」ファイルが新規に作成され、保存されました。

 

次に、viエディタを終了してみましょう。
いまのコマンドモードの状態で、終了する「:q」を入力します。
そうすると、viエディタが終了し、コマンドラインの画面に戻ります。

[crayon]
[localadm@test ~]$ vi test.txt
[localadm@test ~]$
[/crayon]

 

ファイルが、作成されているか確認をしてみます。

[crayon]
[localadm@test ~]$ cat test.txt
hello my world
[localadm@test ~]$
[/crayon]

入力したとおりにファイルが、作成されていますね。

 

これが一連のファイルの作成、入力、編集、保存の手順です。
いつもWindowsのメモ帳に慣れている人にとっては、とっつきにくいかもしれませんが、一度覚えてしまえば、全ての作業をキーボードだけでできてしまう、カッコいいエディタなんですよ!是非、覚えてみてください!

 

今回のviエディタ操作を復習してみましょう:

  • ・viエディタには、以下の2つのモードがある
    1.コマンドモード:ファイルの保存、コピー&ペースト、viエディタを終了などをするモード
    2.挿入モード:ファイルに文字を挿入、変更、削除をするモード
  • ・「vi “ファイル名”」
    viエディタでファイルを開く
  • ・「i」
    挿入モードに変更する。カーソルの左から入力を開始する
  • ・「Escキー」
    コマンドモードに切り替え
  • ・「←」「→」
    コマンドモード上で左右カーソル移動
  • ・「↑」「↓」
    コマンドモード上で上下にカーソル移動
  • ・「:w」
    ファイルの保存
  • ・「:q」
    viエディタの終了

 

これ以外にも、色んな編集方法がありますので、その一部をご紹介します。
これを全て使いこなせたら、もうアナタは、viマスターです!

 

    1.起動編

  • ・「vi +n “ファイル名”」
    n行目から表示する
  • ・「vi + “ファイル名”」
    最後の行から表示する

 

    2.挿入モード編

  • ・「a」
    カーソルの右から入力開始
  • ・「A」
    行末から入力開始
  • ・「I」
    行頭から入力開始
  • ・「o」
    現在の行の下に1行挿入し、その行頭から入力開始
  • ・「O」
    現在の行の上に1行挿入し、その行頭から入力開始

 

    3.コマンドモード編

  • ・「X」
    カーソルの左の文字を1文字削除
  • ・「dd」
    現在の行を削除(バッファにコピーされます)
  • ・「ndd」
    n行を指定して削除
  • ・「:行1, 行2 d」
    行1 から行2 を削除
  • ・「H」
    画面の最上行に移動
  • ・「M」
    画面の中央行に移動
  • ・「L」
    画面の最下行に移動
  • ・「G」
    ファイルの最終行に移動
  • ・「nG」
    ファイルのn行目に移動
  • ・「0」
    行の頭へ移動
  • ・「$」
    行の最後へ移動
  • ・「Ctrl + F」
    1ページ下へ移動
  • ・「Ctrl + B」
    1ページ上へ移動
  • ・「Ctrl + D」
    半ページ下へ移動
  • ・「Ctrl + U」
    半ページ上へ移動
  • ・「:wq」
    ファイルを保存して、viエディタの終了
  • ・「/”文字列”」
    “文字列”を検索
  • ・「?”文字列”」
    “文字列”を検索(逆方向)
  • ・「n」
    順方向へ検索
  • ・「N」
    逆方向へ検索
  • ・「r」
    カーソル上の1文字を他の1文字に置換
  • ・「R」
    カーソル上の文字からEscが押されるまでの文字列を置換
  • ・「s」
    カーソルのある1文字を他の文字列で置換
  • ・「S」
    現在の行を他の文字列で置換
  • ・「cw」
    カーソル位置からこの語の最後までを置換
  • ・「cf “文字列”」
    カーソル位置から指定した”文字列”までを置換
  • ・「C」
    カーソル位置から行の最後までを置換
  • ・「:%s/置換え前/置換え後」
    置換え前の文字列を、置換え後の文字列で置換
    もっとも近くにある文字列一つに対してのみ実行
  • ・「:%s/置換え前/置換え後/g」
    ファイルの中すべての文字列に対して、置換えを行う
  • ・「yy」
    現在の行をバッファにコピー
  • ・「nyy」
    n行分をバッファにコピー
  • ・「yw」
    単語をバッファにコピー
  • ・「p」
    バッファ内のテキストを挿入
    文字列と単語はカーソルの右に、行は現在の行の下に挿入される
  • ・「P」
    バッファ内のテキストを挿入
    挿入位置はpの逆。文字列、単語はカーソルの左に、行は現在の行の上に挿入される
  • ・「u」
    直前の操作を取りやめる
  • ・「U」
    行全体の操作を取りやめる
  • ・「.」
    直前の操作の繰り返し
  • ・「:n」
    複数個のファイル編集時、次のファイルを編集対象とする
  • ・「:e#」
    一つ前の編集ファイルに戻る
  • ・「:set number」
    行番号を表示する
  • ・「:set no number」
    行番号の表示をやめる

 

では、また次回!

(本コーナーは月二回連載です。次回は07/07の七夕の日に掲載予定です)

 

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